農業の現状を紹介します

いま需要が拡大してきている農業界隈の現状

都市部で開催する就農フェアで農業法人の求人募集に応募する若者の増加

後継者の減り続けてきた過酷な仕事の農業

言うまでもなく、農業は基幹産業の一つとして全国で多くの就農者が農産物生産に携わってきました。
しかしながら、30年前に500万人以上いた就農人口が現在は200万人程度まで減少しました。
しかも、就農者の3分の2を高齢者が占めており、230代の若い就農者は10%以下となり、世代交代が遅れています。
農業が今後もなくてはならない基幹産業でありながら、このまま放置できない事態に陥っています。
農産物の生産作業は自然相手の仕事ですから過去には大豊作を喜んだ年もあれば台風や異常気象により幾度となく農産物の生産が激減し、農産物で生活を続けていけない苦しみも経験してきました。
このため、離農する者が後を絶たず、また、子供達も親の過酷な仕事ぶりや苦しい生活に影響され、農業を継ぐ人が殆どいない状態が続いてきました。

国や自治体等の新規就農者を支援する組織や体制の整備

一昔前まではこうした状況を見て農業に手を染めたことのない者が新規就農しようと手を挙げても一本立ちするまでの相談や支援組織すらありませんでした。
従って、他産業から農業に転職する者も殆どいない状態でした。
このため、徐々に耕作放棄地が全国に広がり、中山間部が過疎化や担い手不足の人口減少に悩まされることになったわけです。
そこで、国では以前からこの状況に危機感を持ち、農地の大規模化や野菜工場の拡大を図る他に天候や気候に関する気象情報あるいは農産物生育に関わる情報管理等に力を入れてきました。
また、各自治体と協力して新規就農相談センターを設立したり、就農支援補助金支給制度を用意して農業法人の設立等に様々な支援を行っています。

農作業や農村部での生活に安心感を持ってもらう試み

農業法人では自治体や各種団体と協力し、都市部で就農フェアを開催してサラリーマン生活をしていた若者を求人募集し、実際に一定期間住みこみで働く就農体験を実施しています。
農作業や農村部における生活に安心感を持ってもらうこうした試みが都市部で求人募集に応じた若者の心を惹きつけ初めているようです。
こうした組織や体制が整ってきたおかげでようやく農業以外の分野から新規就農を始める気持ちになった人が都市部から農村部へ引越してくるようになってきました。
農業法人の求人募集を見て転職を決意し、転職して生きて行こうとする動きが見られるようになったことは心強いことです。
今後はこうした新規就農者の成功例が増えてくればこの動きに続いていこうとする若者、中でも、大都市部で働きながらUターンしたいと機会を窺っている地方出身のサラリーマンの心を捉えるはずです。
元々、地方に住む若者が自分の住む地域に適当な職が見つからないので、やむを得ずに大都市部へ出て働いている人が沢山います。
利便性が高いというものの、生活環境の決して良いと言えない大都市部の住まいで暮らし、雑踏の中で続ける仕事や生活に疑問や悩みを持っている地方出身者が決して少なくないはずです。

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